出産・入院
出生届のあと、何を申請すればいい?
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「出生届さえ出せば手続きは終わり」だと思っていたら、実はそのあとに申請すべきものがたくさんあった――そんな声をよく聞きます。出生届はゴールではなくスタートライン。ここでは、出産前から少し落ち着いたあとまで、抜け漏れなく進めるための流れをまとめました。
「出生届を出せば手続きは終わり」と思っていると、実はそこからが本番だった、という声をよく聞きます。出生届はスタートラインで、その前後に申請しないともらえないお金や、期限が決まっている手続きがいくつも重なってきます。ここでは、出産前から落ち着いてからまで、時系列で整理しておきます。
出生届を出す前、妊娠中の段階でまず押さえておきたいのが「妊婦のための支援給付」です。以前は「出産・子育て応援給付金」と呼ばれていた制度で、2025年4月から国の法定給付として恒久化されました。妊娠届出後、胎児心拍が確認できた時期に5万円が支給される仕組みで、出生後にもう一度5万円(双子の場合は子ども1人あたり5万円なので10万円)が支給されます。まずは妊娠届出後の1回目を忘れずに申請しておきましょう。受け取り方法(現金・電子クーポンなど)や案内のタイミングは自治体によって差があるため、母子手帳交付時の窓口で確認しておくと安心です。
自営業やフリーランスなど国民年金の第1号被保険者にあたる方は、出産予定日の6カ月前から「国民年金保険料の産前産後免除」の届出ができます。出産予定日(または出産日)の属する月の前月から4カ月間(双子など多胎の場合は3カ月前から6カ月間)、保険料が免除されるうえ、その期間は満額納付したものとして将来の年金額に反映される制度です。出生届と一緒に済ませてしまう方も多いですが、届出できる期間が決まっているので早めに動いておくと安心です。
出生届は、赤ちゃんが生まれた日を含めて14日以内(国外で出産した場合は3カ月以内)に提出します。提出先は、出生地・本籍地・届出人の住所地のいずれかの市区町村役場で、里帰り出産の場合はどこに出すか事前に確認しておくとスムーズです。必要なのは出生届書と、母子健康手帳、届出人の印鑑(自治体により不要な場合もあります)。出生証明書は出生届書と一体になった用紙で、病院側が出産後にまとめて記入・発行してくれるので、自分で別途取り寄せる必要はありません。
出生届を出したら、続けて子どもの健康保険の加入手続きを進めます。会社員・公務員の場合は「健康保険被扶養者(異動)届」を勤務先経由で提出する形になり、自営業などで国民健康保険に加入している世帯は、出生日を含め14日以内に市区町村へ届け出る必要があります。国保のほうは期限がはっきり決まっているので、後回しにしないよう注意しておきたいところです。
同じタイミングで欠かせないのが児童手当の申請です。金額は0〜2歳が月15,000円、3歳から高校生年代までが月10,000円、第3子以降は年齢を問わず月30,000円で、2024年10月からは所得制限も撤廃されています。ただしこの手当は「出生日の翌日から15日以内」に申請しないと、さかのぼってもらえない月が出てしまう点に注意が必要です。出生届を出したその足で、同じ窓口で一緒に手続きしてしまうのが確実です。
2024年12月からは、出生届の提出と同時に赤ちゃん本人のマイナンバーカードの交付申請もできるようになりました。窓口で申請書を一緒に出しておけば、赤ちゃんを連れて改めて役所に行く必要がなく、受理から1週間程度でカードが届きます。手続きが1回で済むので、忘れずに一緒にお願いしておくと後がずいぶん楽になります。
健康保険への加入が済んだら、次は乳幼児医療費助成(子ども医療証)の申請です。これは全国一律の制度ではなく、対象年齢や自己負担額、所得制限の有無まで自治体によってかなり差があるため、お住まいの自治体の制度を必ず確認してください。注意したいのは、健康保険証の取得から医療証が届くまでの間に受診した分は、いったん自己負担(場合によっては全額)で立て替える必要があることです。多くの自治体では、その間の領収書を保管しておけば後日申請して差額を返してもらえる「償還払い」の仕組みがあるので、この時期の受診分の領収書は捨てずにとっておきましょう。
生後4カ月までの間には「赤ちゃん訪問(乳児家庭全戸訪問事業)」として、保健師などが自宅を訪れて育児相談に乗ってくれる機会があります。多くの自治体では、この訪問のタイミングで「妊婦のための支援給付」の出生後分(5万円)の案内をしてくれるので、まだ申請していなければここで手続きの案内を受けられることが多いです。訪問前に案内が来ていない場合は、自分から窓口に確認してみるのも一つの方法です。
少し先の話にはなりますが、令和8年(2026年)10月からは、国民年金の第1号被保険者を対象にした新しい「育児期間の保険料免除制度」が始まる予定です。母親は産前産後免除に続けて9カ月間(合計最大13カ月)、父親も養育を始めた月から子が1歳になる誕生月の前月まで(最大12カ月)、所得制限なしで保険料が免除される仕組みです(第3号被保険者は対象外)。この制度は自動的に適用されるものではなく、申請(届出)が必要になる点に注意してください。申請受付の具体的なスケジュールや様式の詳細は本記事の時点でまだ確定しきっていない部分もあるため、対象になりそうな方は日本年金機構の最新情報を確認しておくことをおすすめします。
最後に、地味だけれど後々効いてくるのが医療費控除のための領収書保管です。妊娠がわかってからの定期検診・通院・入院・分娩費用や、通院にかかった交通費(電車やバス、やむを得ない場合はタクシー代も対象になります)は、出産育児一時金など補填された金額を差し引いたうえで、確定申告の医療費控除の対象になります(上限200万円)。マイナポータル連携でも自動的には反映されない費目があるため、通院や支払いのたびに出た領収書は、自分でも必ず取っておくようにしましょう。確定申告の際は、医療費控除の明細書を添付して申告します。
チェックリスト
出産前〜出生届提出まで
| 項目 | 備考 |
|---|---|
| ☐ 妊婦のための支援給付①の申請(5万円) | 胎児心拍確認後、妊娠届出時に申請。受け取り方法・案内時期は自治体差あり |
| ☐ 国民年金保険料の産前産後免除の届出 | 第1号被保険者(自営業等)が対象。出産予定日の6カ月前から届出可 |
| ☐ 出生届の提出 | 生まれた日を含め14日以内(国外出産は3カ月以内)。出生地・本籍地・届出人住所地のいずれかへ |
出生届提出後すぐにやること
| 項目 | 備考 |
|---|---|
| ☐ 子の健康保険加入手続き | 会社員は勤務先経由で被扶養者(異動)届。国保世帯は出生日を含め14日以内に市区町村へ |
| ☐ 児童手当の申請 | 出生日の翌日から15日以内。遅れるとさかのぼってもらえない月が出る |
| ☐ マイナンバーカードの交付申請 | 出生届と同時に申請可能。受理後1週間程度で届く |
少し落ち着いてから
| 項目 | 備考 |
|---|---|
| ☐ 乳幼児医療費助成(子ども医療証)の申請 | 内容は自治体ごとに異なるため要確認。証発行までの受診分は領収書を保管すれば償還払いできる場合が多い |
| ☐ 赤ちゃん訪問(乳児家庭全戸訪問事業) | 生後4カ月までに実施。妊婦のための支援給付②の案内を受けられることが多い |
| ☐ 妊婦のための支援給付②の申請(5万円) | 出生後、子ども1人あたり5万円(双子は10万円) |
忘れずに
| 項目 | 備考 |
|---|---|
| ☐ 国民年金保険料の育児免除制度(令和8年10月〜) | 申請(届出)が必要。詳細スケジュールは日本年金機構の最新情報を要確認 |
| ☐ 医療費控除のための領収書保管 | 検診・入院・分娩費用や通院交通費が対象。確定申告で医療費控除の明細書を添付 |
※体調・症状に関するご相談にはお答えできません。気になる症状がある場合は、かかりつけの医療機関や自治体の窓口へご相談ください。